村長コラム:心象とのギャップ(令和4年7月)
お知らせ
改正道路交通法が施行されました(5月13日)。高齢者による交通事故防止対策の強化が狙いの一つ。違反歴のある75歳以上の方への運転技能検査の義務化やサポカー(衝突被害軽減ブレーキや加速抑制装置の装着車)の限定免許創設などが盛り込まれています。
国内の交通事故発生件数は、2004年の95万件をピークに減少著しいですが、超高齢化社会を反映して65歳以上高齢者による事故の割合は増えています。北海道警察などの分析によると、高齢者による事故原因の8割は、運転中のわき見や考え事などによる危険要素の発見の遅れです。加齢による集中力や判断力、動体視力などの衰えは自覚しづらく、自分がイメージしている以上に危ない運転になっている可能性があります。
最善の事故防止策は、運転しないことです。中札内村では車を手放しやすい環境を整えるため、コミュニティバス「くるくる号」の利便性向上を図り、民間バス運賃助成制度(広尾町-帯広市間の運賃無料)を設けました。歩くことを楽しむ健康ポイント事業もその一環。NPO法人や社会福祉協議会にも、交通弱者の移動を支えていただいています。
一方で、車が必要な方への事故防止策にも意を配し、高齢者安全運転サポート補助金制度(20年度から3カ年。今年度で終了)を実施しています。多くの方が利用し、マイカーの安全性能を強化していただきました。ただ、サポカーは決して万能ではありません。これからも自分の運転能力を見つめ直し、車を持つ必要性の検討を続けていただきたく思います。
判断材料を提供するため、村では高齢者向けの運転技能教室や交通事故遺族の方からのお話を聞く機会を設けようと考えています。ご参加ください。
写真説明=7月28日に十勝バス無料試乗会を開催します。公共交通機関を使う暮らしを体験してみてください。(写真は2020年の試乗会の様子)

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中札内村役場