令和5年20歳を祝う会式辞(令和5年1月8日)

お知らせ

 輝かしい令和5年の新春を迎え、本日ここに「中札内村20歳を祝う会」を開催するにあたり、一言お祝い申し上げます。
 
 記念すべき節目を迎えられた20歳の皆さん、本日はおめでとうございます。我が国の将来を担う皆さんが、心身ともに健やかに成長し、大人になるためのステップを重ねてこられたことをとても嬉しく思います。そして、今日まで深い愛情をもってお子さんを立派に育て上げられたご家族の皆様におかれましても、重ねてお祝い申し上げます。来賓の皆様におかれましては、公私とも何かとご多用のところご臨席いただき厚くお礼申し上げます。
 
 20歳となり、皆さんはさらに自由の幅を広げました。それと同時に今後は、社会に対する責任ある行動が一層求められることを忘れないでください。今や人生百年時代。大人として生きる道のりはとても長く、これから苦労も多々あるでしょう。中札内村の大人を代表してアドバイスを贈ります。
 
 私が尊敬する人で、稲盛和夫さんという経営者がいます。電子部材などを製造する世界的企業「京セラ」や携帯電話サービスauを提供する「KDDI」を一代で築いた凄い方です。しかし、この人の青春時代は散々なものでした。受験に3度失敗し、希望する就職も叶わず、ようやく入った会社は給料遅配があるようなところでした。仲間が次々と辞めていくので、稲盛さんも退職しようと思いましたが、家族に諭されて翻意しました。そして「もう行くところはない」と愚痴るのを止め、ただ一所懸命に働くことを決意しました。
 
 ここから、稲盛さんの人生が変わります。仕事で良い結果が出始めて、上司から褒められるようになり、やる気が燃えてさらに良い結果が出る。小さな雪玉が坂を転がりながら大きくなるように人生が好転し、日本で最も有名な経営者の一人になりました。、失敗だらけで自分の不運を呪っていた稲盛さんの転機は、愚痴を言わない、一所懸命に働くという、誰にでもできるシンプルな行動変容。決して特別な才能があったわけではないのです。
 
 皆さんも全員、素晴らしい可能性を持っています。幸せとは、その可能性を開花させることです。そして、可能性を開花させるとは、成長するということです。残念ながら、楽をしながら成長することはできません。可能性を開花させて幸せになるための道は、歩きやすい舗装された下り坂ではなく、上り坂の砂利道です。しかし、一歩ずつ歩み続ければ必ず目的地にたどり着くことができます。誰もが成長し、幸せになれる。自分を信じてください。
 
 中札内村も、皆さんに誇りを抱いてもらえる古里を目指して歩み続けます。過疎化が進む中、地方を取り巻く環境は厳しいですが、必ず日本一健康で文化的な「美しい村」になります。その成長ぶりを楽しんでください。
 
 本日の式典が、新しい一歩を踏み出す契機をなりますように。皆さんの成長と幸せを確信し、式辞といたします。

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