2期目所信表明(令和3年6月16日)村議会定例会

議長のお許しをいただきましたので、2期目の村政運営に対する所信の一端を述べさせていただきます。
 
振り返りますと1期目の就任時は、開村70周年の記念すべき節目と重なり、生まれ育ったふるさと中札内村のかじ取りを担うことへの、大きな重責を感じながらの船出でありました。自らの至らなさを日々自省し、研さんに努めながら歩み続けた4年間でありました。
 
「住民第一。現場主義」を基本姿勢とし、村民の暮らしに必要な福祉とは何か、事業効果を上げるための施策はどうあるべきか、長期的視点における中札内村の発展のために最も大切なことは何かを追求いたしました。
 
また、住民福祉の増進のためには役場の組織力強化が不可欠であることから、情報収集の重要性を共通認識とし、組織横断的な事業を展開して視野を広げるなど、職員個々のスキルアップを図りました。
 
さらに、地方創生とは自らのマチの存在感を高め、自らのマチへの誇りを高めることであると考え、村外への情報発信と村内の情報共有の推進を図るべく、広報戦略の強化に努めました。
 
村議会議員の皆さま、そして村民の皆さまに、多大なるご協力をいただきながら、職員と力を合わせて各種事業を推し進め、持続的な医療体制の確保や高齢者の交通対策、光ファイバーなどの情報通信網の整備、防災機能の強化といった生活基盤の整備に加え、ふるさと納税の拡大により財政基盤の強化を図ることができました。中札内村の持続性向上に一定の道筋はつけられたと受け止めておりますが、いずれも緒に就いたばかりであり、事業成果を高めていくべく検証を重ねながら、ブラッシュアップを徹底いたします。
 
一方、年号が平成から令和へと変わったこの4年間は、ブラックアウトを伴う胆振東部地震の発生や新型コロナウイルスの感染拡大など、まちづくりの在り方、社会生活の在り方を大きく変える出来事が続発しました。超高齢化と超少子化を伴いながら人口減少が進む流れには、歯止めがかかっていないことも明確となりました。本村を含め、地方を取り巻く環境は今後ますます難しいものとなるでしょう。
 
先行きの不透明感の増す状況を踏まえて、私は2期目に目指す中札内村の姿を「優しく穏やかな村」と掲げました。急激な社会変化にしっかり対応する施策展開に注力しつつ、暮らしの在り方がどれほど変化しようとも、社会的動物である人間にとって変わることのない普遍的な価値を大切にすべきとの結論に至りました。それは、人と人との支え合いであり、他者への思いやりであります。
 
穏やかな村であるためには、村民一人ひとりが優しくなくてはいけません。優しくあるためには、村民一人ひとりに幸せを感じていただかなくてはなりません。真の幸せとは、他者との比較で得るものではなく、自尊心や自己肯定感のような内なるものです。時代とともに色あせる目先の利益にとらわれず、中札内村で暮らすこと、中札内村で働くことに誇りを感じてもらい、子どもから大人まで、すべての村民の心に確かな幸せの灯をともしたい。幸せの輪は広げられる。そのように確信しております。
 
新たな4年間も「住民第一・現場主義」の原点を大切にし、10年後、50年後も元気な誇り高いふるさと中札内村を実現するため、大きな社会変化にも揺るぎない活力あふれるふるさとの土台を強化してまいります。自分の暮らすまちを美しく保ち、自らの健康への意識を高め、文化にふれて心にゆとりを抱いてもらえるような村づくりにあらゆる英知を注ぎ込み、優しさと穏やかさを持った「美しい村」の具現化を図ります。引き続き、皆さまのご指導とご協力をよろしくお願いいたします。
 
以上を持ちまして、私の所信表明とさせていただきます。ご清聴いただき、ありがとうございました。

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