お子さんの予防接種前に必ずお読みください

お母さんが赤ちゃんにプレゼントした病気に対する抵抗力(免疫)は、百日ぜきでは生後3ヶ月までに、麻しん(はしか)では生後12ヶ月までにほとんど自然に失われていきます。そのため、この時期を過ぎると、赤ちゃん自身で免疫をつくって病気を予防する必要があります。その助けとなるのが予防接種です。
子どもは発育と共に外出の機会や、他の人と接触する機会が多くなり、感染症にかかる可能性も高くなります。予防接種に対する正しい理解の下で、お子さんの健康にお役立てください。

目次

定期接種と任意接種について

予防接種には、予防接種法によって対象疾患、対象者や接種期間などが定められた「定期接種(公費負担)」と、それ以外の「任意接種(自己負担)」があります。
予防接種を受けるには、病気ごとにそれぞれ接種に適した時期があります。

定期接種

「A類疾病」と「B類疾病」の予防接種に分かれます。

  • A類疾病の予防接種
    主に集団予防、重篤な疾患の予防に重点を置いたものです。
    本人(保護者)に努力義務があり、接種勧奨があります。
    ・ロタウイルス ・B型肝炎 ・ヒブ ・小児肺炎球菌
    ・四種混合(ジフテリア、百日ぜき、破傷風、不活化ポリオ)
    ・五種混合(ジフテリア、百日ぜき、破傷風、不活化ポリオ、ヒブ)
    ・二種混合(ジフテリア、破傷風)
    ・BCG ・麻しん ・風しん ・水痘 ・日本脳炎
    ・ヒトパピローマウイルス(HPV)

  • B類疾病の予防接種
    主に個人予防に重点を置いたものです。本人(保護者)に努力義務はありません。
    ・季節性インフルエンザ ※小児等に対する予防接種は、任意接種となります
    ・新型コロナウイルス  ※小児等に対する予防接種は、任意接種となります

    ・高齢者肺炎球菌

任意接種

  • 任意接種の予防接種
    ​・おたふくかぜ
    ・新型コロナウイルス  ※65歳以上等の方に対する予防接種は、定期接種(B類疾病)となります。

    ・​​​​​​季節性インフルエンザ ※65歳以上等の方に対する予防接種は、定期接種(B類疾病)となります。
    ・定期接種の対象期間を過ぎた予防接種 など

予防接種を受けに行く前に

予防接種の必要性、効果や副反応などについて理解した上で、接種に同意したときに限り、接種が行われます。

一般的注意事項

予防接種は、体調のよいときに受けるのが原則です。
日頃から保護者の方は、お子さんの体質、体調など健康状態に気を配り、気にかかることがあれば、あらかじめかかりつけ医や中札内村福祉課保健グループに相談してください。
安全に予防接種を受けられるよう、保護者の方は、以下のことに注意の上、当日に予防接種を受けるかどうか判断してください。

  • 当日は、朝からお子さんの状態をよく観察し、ふだんと変わったところのないことを確認するようにしましょう。
    予防接種を受ける予定であっても、体調が悪いと思ったら、かかりつけ医に相談の上、接種をするかどうか判断するようにしましょう。
  • 受ける予定の予防接種について、中札内村からの通知やパンフレットをよく読んで、必要性や副反応についてよく理解しましょう。
    わからないことは、接種を受ける前に接種医に質問しましょう。
  • 母子健康手帳は必ず持っていきましょう。
  • 予診票は、接種する医師への大切な情報です。責任をもって記入するようにしましょう。
  • 予防接種を受けるお子さんの日頃の健康状態をよく知っている保護者の方が連れていきましょう。

予防接種を受けることができない場合

  • 明らかに発熱(通常37.5℃以上をいいます)をしている場合
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな場合
  • その日に受ける予防接種の接種液に含まれる成分で、アナフィラキシーを起こしたことがあることが明らかな場合
  • 麻しん(はしか)、風しん、水痘(水ぼうそう)、おたふくかぜの予防接種の対象者で、妊娠していることが明らかな場合
  • BCG接種の場合は、外傷などによるケロイドが認められる場合
  • ロタウイルス感染症の予防接種の対象者で、腸重積症の既往歴、先天性消化管障害や重症複合免疫不全症を有する場合
  • その他、医師が不適当な状態と判断した場合

予防接種を受ける際に注意が必要な場合

以下に該当すると思われる保護者の方は、かかりつけ医がいる場合には必ず前もってお子さんを診てもらい、予防接種を受けてよいかどうかを判断してもらいましょう。

  • 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発育障害などで治療を受けている場合
  • 予防接種で、接種後2日以内に発熱のみられたお子さん及び発疹、じんましんなどアレルギーと思われる症状がみられた場合
  • 過去にけいれんを起こしたことがある場合
  • 過去に免疫不全の診断や近親者に先天性免疫不全症の方がいる場合
  • ワクチンには、その製造過程における培養に使う卵の成分、抗菌薬、安定剤などが入っているものがあるので、これらにアレルギーがあるといわれたことのある場合
  • BCG接種の場合においては、家族に結核患者がいて長期に接触があった場合など、過去に結核に感染している疑いのある場合
  • ロタウイルス感染症の予防接種においては、活動性胃腸疾患や下痢等の胃腸障害のある場合

予防接種を受けた後の注意事項

  • 予防接種を受けた後30分程度は、医療機関でお子さんの様子を観察するか、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。
  • 接種後、生ワクチンでは4週間、不活化ワクチンでは1週間は副反応に注意しましょう。
  • 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位はこすらないようにしましょう。
  • 接種当日は、激しい運動は避けましょう。
  • 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。

副反応が起こった場合の対応

通常みられる反応

ワクチンの種類によっても異なりますが、発熱、接種局所の発赤・腫れ、しこり、発疹などが比較的高い頻度(数%から数十%)で認められます。
通常、数日以内に自然に治るので心配の必要はありません。

重い副反応

予防接種を受けた後、接種局所のひどい腫れ、高熱、ひきつけなどの症状があったら、医師の診察を受けてください。
ワクチンの種類によっては、極めてまれ(百万から数百万に1人程度)に脳炎や神経障害などの重い副反応が生じることもあります。
このような場合は、救済の審査を実施しており、厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく健康被害救済の給付の対象になります。

紛れ込み反応

予防接種を受けたしばらく後に、何らかの症状が出現すれば、予防接種が原因ではないかと疑われることがあります。しかし、たまたま同じ時期に発症した他の感染症などが原因であることが明らかになることもあります。
これを「紛れ込み反応」と言います

予防接種による健康被害救済制度

  • 定期接種によって引き起こされた副反応により、生活に支障が出るような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく給付を受けることができます。
  • 健康被害の程度等に応じた区分があり、法律で定められた金額が支給されます。
  • ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか、別の要因によるものなのかの因果関係を、専門家からなる国の審査会にて審議し、予防接種によるものと認定された場合に給付を受けることができます。
  • 予防接種法に基づく定期接種として定められた期間を外れて接種を希望する場合、予防接種法に基づかない接種(任意接種)として取り扱われます。
    その予防接種で健康被害を受けた場合は、定期接種と比べて、救済の対象、給付額等が異なります。

予防接種の計画を立ててみましょう

まずは、保健師に相談を

予防接種スケジュール等に関する相談や質問は、福祉課保健グループ(保健センター)の保健師までご相談ください。

TEL. 0155-67-2321(平日 8時30分~17時15分)

ワクチンを接種する場合の接種間隔

  • 異なる種類のワクチンを接種する場合
    「注射生ワクチン」を接種後に、他の「注射生ワクチン」を接種する場合は、27日以上の間隔をあける必要があります。
    それ以外の組合せでは、前のワクチンの接種からの間隔に関わらず、次のワクチンを接種することができます。
  • 同じ種類のワクチンを複数回接種する場合
    ワクチンごとに決められた接種間隔を守りましょう。

同時接種

同時に、複数の異なるワクチンを受けることを言います。
医師が必要と認めた場合に、同時接種を行うことができます。
なお、中札内村の接種医療機関である中札内村立診療所では、同時接種が可能です。

感染症に罹患後の接種間隔

麻しん、風しん、水痘、おたふくかぜなどに罹患した場合には、全身状態の改善を待って接種する必要があります。
いずれの場合も一般状態をかかりつけ医や接種医が判断し、予防接種を受けてよいかの判断をします。また、これらの感染症に患者と接触し、潜伏期間内にあることが明らかな場合には、健康状態を考慮して接種を決めます。

  • 治癒後4週間程度
    麻しん
  • 治癒後2~4週間程度
    風しん、水痘、おたふくかぜ など
  • 治癒後1~2週間程度
    突発性発疹、手足口病、伝染性紅斑 など

このページの情報に関するお問い合わせ先

中札内村役場

福祉課 保健グループ
TEL. 0155-67-2321